印鑑が出来るまで

2020年3月9日

印鑑屋さんって印鑑をどのように作っているのか、気になったことはありませんか?今回は、印鑑の受注から印鑑が出来るまでについてご紹介したいと思います。

印鑑の受注

6種類の様々な書体からお選びいただけます

まずは、お客様から印鑑を作りたいというご要望を頂きます。最も多いのは認印の作成ですが、ご注文は認印から会社用の実印の作成まで様々です。ご注文を頂いたら、印鑑の大きさ、書体、素材について伺います。「大き目の認印が欲しい」ですとか、「急ぎで実印が欲しい」、「難しい名字の認印を彫ってほしい」など、様々なご要望を頂きますので、こちらで出来る最大限のご提案をさせて頂きます。注文が確定いたしましたら、実際に印鑑を作っていきます。

面訂作業

面訂作業の様子

まずは、印面を平らにする、面訂作業というのを行っていきます。慣れた方は、プラスチックの印鑑であれば1分弱で仕上げるのですが、慣れるまでは5分、10分かけて面訂作業をする場合もあります。筆者自身は面訂作業が苦手で、2時間、3時間ひたすら面訂作業の特訓をしたことがあります。実際にどうやるかというと、印面を紙やすりで擦る作業となります。人によってやり方は様々ですが、僕は印面をグルグルと5回回し、120度回してまた5回回す、これを3回繰り返します。そして、確認作業に移ります。実際に朱肉を付けてみて、印面が平らになっていれば、書体の作成に移ります。平らになっていなければ、平らになるまで、面訂作業を繰り返します。

字体の作成

次に、実際に印面に移す字体を作っていきます。印面を作るソフトには、あらかじめ書体がインプットされており、それを元にして印面を作っていきます。筆者自身はまだ入りたてなので、古印体しか作ったことがありませんが、古印体は基本的にデフォルトが細く作られていますので、そのまま彫ってしまうと細く出来上がってしまいます。ですので、それを太くする作業をして、書体を整えてから機械に読み込ませます。

機械への読み込みと彫刻

書体が出来上がったら機械に読み込ませて彫刻していきます。彫刻が完了しましたら、再び簡単に面訂作業を行って、印鑑を実際に押してみて、しっかり印面が現れたら、これで完成です。

いかがでしたでしょうか。今回は印鑑の掘り方についてご紹介いたしました。ご参考になれば幸いです。