印鑑の書体について

2020年3月11日

印鑑を作る際、いったいどんな書体にすれば良いか、悩まれる方も多いと思います。ここでは、書体はどんなものを選ぶのが良いのか、ご紹介いたします。

実印・銀行印の書体について

印鑑屋さんに行って、印鑑を作りたいというと、「どの書体がよろしいでしょうか。」と聞かれることがあります。印鑑屋さんに行くと取り扱っている書体は様々ありますが、ここでは、古印体、隷書体、楷書体、行書体、篆書体、印相体を取り上げていきます。

まず、篆書体はかつて秦の時代に統一された文字です。隷書体は前漢の時代に篆書体が簡略化されて生まれた文字です。楷書体は、隷書をさらに簡略化し、一点一画を離して書くようになって生まれた文字です。行書も同様です。古印体は、日本独自の文字で、三文判によく使われている書体です。印相体は篆書を変形させた文字で、流派によって形は違うが、文字が枠に接していることが多いです。

それでは、実印・銀行印の書体にどれを選ぶべきか、ご説明いたします。実印・銀行印はセキュリティのこと、書体が盗まれてしまっては元も子もないので、私はいつも書体が盗まれにくいとされる印相体か篆書体をお勧めしています。男性の実印はフルネームで、かつ篆書体か印相体で彫るとセキュリティ面では良いと思います。フルネームでなくても、読まれにくい篆書体や印相体で彫ると良いとされています。

認印の書体について

それでは、認印の書体も実印・銀行印と同じように彫ればいいんじゃないの?と考えられる方もいらっしゃると思います。もちろん、認印も印相体や篆書体でもいいのですが、用途が会社ですとか、書類に押すものが多いですので、読みやすい書体でも良いと私は考えます。

いかがでしたでしょうか。ご参考にして頂ければ幸いです。